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Insight / CHROMING ROSE
火薬バカ一代 ★★★ (2025-07-04 01:08:21)
名曲“POWER AND GLORY”のインパクトが未だ語り継がれるジャーマンHMバンドCHROMINNG ROSEが'99年に発表した5thアルバムにして最終作。
初来日公演を好評のうちに終えるも、その後は主要メンバーの脱退が相次ぎ徐々に興味がフェードアウトしていた時期だったためリアルタイムではチェックできていなかったのですが、後追いで聴いてビックリ。いつの間にかメロハー・バンドになっとるじゃないですか。哀愁のメロディが物憂げに揺蕩うOPナンバー①で幕が上がる構成が物語る通り、ミディアム/スロー/バラード中心にまとめられた収録曲はパワーメタルの「パ」の字も見当たらないメランコリックで落ち着いた仕上がり。“POWER AND GLORY”的疾走ナンバーを期待する向きにはガッカリかもしれませんが、本家さえ迷走していた90年代にバンド側が「HELLOWEENフォロワー」の看板を重く感じるのは理解出来ますし、何より本作は楽曲の出来の良さに感心させられる場面が多々あるんで決して舐めたもんじゃないんですよ。
前任者以上に丁寧にメロディを歌い上げる新Vo(揺れを伴うハイトーンがAXXISのバーナード・ワイス似)もこのスタイルにマッチしていますし、アコギを生かして爽やかに盛り上がる②、一転して重々しい憂愁漂わす③、派手さはないもののコトコト煮込んだような熱量の高い哀愁にグッと来る⑦⑩辺りは、新Voの見事な熱唱と、このバンド生来のメロディ・センスの良さとが相俟って実にグッと来る逸曲に仕上がっています。
どんなバンドが復活したって不思議じゃないご時世ですから、CHROMINNG ROSE再結成とかないんですかね?とりあえず初期楽曲のリメイクで様子見とか。(安易か)

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